制度改正

2024年最新|技能実習制度から育成就労制度へ移行決定!人事担当者が知るべき変更点と対応策

2026/6/10
#技能実習制度#育成就労制度#外国人雇用
技能実習制度が2027年4月から「育成就労制度」に移行することが決定。転籍可能化など大幅な制度変更により、企業の外国人材受入れ戦略の見直しが必要です。

技能実習制度の大きな転換点が到来

外国人材の受入れを検討されている人事担当者の皆様にとって、2024年は技能実習制度における歴史的な転換点となりました。2024年6月21日に改正法が公布され、現行の技能実習制度が「育成就労制度」へと発展的に移行することが正式に決定されています。

現在、令和6年10月末時点で技能実習生は470,725人に上り、外国人労働者全体の約20.4%を占める重要な労働力となっています。この大規模な制度変更は、外国人材を活用している、または今後活用を予定している企業にとって避けて通れない重要な課題です。

育成就労制度への移行スケジュール

新制度への移行は段階的に実施されます。最も重要な施行日は令和9年(2027年)4月1日となっており、企業の皆様には約2年半の準備期間が設けられています。

詳細なスケジュールは以下の通りです:

  • 2025年9月30日:関連する省令・告示の公布
  • 2025年10月1日:政令の公布
  • 2027年4月1日:育成就労制度の本格施行

この移行期間中も、現行の技能実習制度は継続して運用されるため、既に技能実習生を受け入れている企業様においても、急激な変更による混乱は回避されます。

育成就労制度の主要な変更点

制度目的の明確化

従来の技能実習制度は「技能移転による国際協力」を建前としていましたが、実態としては人材確保の側面が強く、この目的と実態の乖離が様々な問題の原因となっていました。育成就労制度では「人材育成と人材確保」を明確な目的として位置づけることで、より実態に即した制度運営が可能になります。

転籍制度の導入

最も大きな変更点の一つが、**一定条件下での転籍(本人意思による職場変更)**が認められることです。現行制度では原則として職場変更ができませんでしたが、新制度では労働者の権利保護の観点から、条件を満たせば転籍が可能になります。

この変更により、企業側には外国人材の定着に向けた、より積極的な労働環境の改善や待遇向上が求められることになります。

現在の技能実習制度の運用状況

制度移行を理解するためには、現在の運用実態を把握することが重要です。2023年末時点のデータによると、技能実習の受入れ形態は**企業単独型が1.7%、団体監理型が98.3%**となっており、圧倒的多数の企業が監理団体を通じた受入れを行っています。

また、制度運用の調整も継続的に行われており、2025年3月にはクリーニング職種、2026年1月にはタオル製造職種の追加が予定されるなど、対象職種の拡大も進んでいます。

企業が今すぐ取り組むべき対応策

1. 現行制度の適切な運用継続

新制度への移行が決定したとはいえ、現行の技能実習制度は2027年4月まで継続されます。現在のルールを確実に守りつつ、制度変更の動向を注視することが重要です。特に、失踪防止や適切な賃金支払い、労働環境の整備は継続して取り組む必要があります。

2. 人材定着策の強化

転籍が可能になる新制度では、外国人材により魅力的な職場環境を提供できるかが競争力の鍵となります。今から労働条件の改善、日本語教育支援の充実、キャリアパスの明確化などに取り組むことで、優秀な人材の確保・定着につなげることができます。

3. 特定技能制度との連携準備

育成就労制度は特定技能制度との接続がより重視される設計となる見込みです。技能実習から特定技能への移行を見据えた長期的な人材育成計画の策定を進めましょう。

4. 監理団体との情報共有強化

団体監理型で受入れを行っている企業様は、監理団体との連携をより密にし、制度変更に関する最新情報の共有体制を構築することが重要です。

まとめ:変化をチャンスに変える準備を

技能実習制度から育成就労制度への移行は、外国人材の受入れ環境をより適正化し、企業と外国人材の双方にとってメリットのある制度への発展を目指すものです。

制度変更に伴う課題もありますが、適切な準備を行うことで、優秀な外国人材の安定確保という大きなメリットを得ることができます。今後も法務省・厚生労働省からの詳細な運用指針の発表が予定されているため、継続的な情報収集と準備を進めていくことをお勧めします。

外国人材の活用は、人手不足の解消だけでなく、組織の多様性向上や新たな視点の獲得にもつながる重要な経営戦略です。制度変更を機に、より戦略的な外国人材活用を検討してみてはいかがでしょうか。