制度改正

外国人技能実習制度の終了が決定!2027年4月「育成就労制度」への移行で企業が今すべき準備とは

2026/5/27
#技能実習制度#育成就労制度#制度改正
技能実習制度が育成就労制度に発展的解消される法改正が成立。2027年4月施行予定の新制度への移行準備として、人事担当者が知っておくべきポイントと実務対応をわかりやすく解説します。

技能実習制度の根本的な変革が決定

外国人技能実習制度に関して、企業の人事担当者の皆様にとって極めて重要な制度改正が進行しています。令和6年6月21日に改正法が公布され、現行の技能実習制度は令和9年(2027年)4月1日をもって「育成就労制度」へと発展的に解消されることが正式に決定いたしました。

これまで約30年にわたって運用されてきた技能実習制度は、本来「技能移転による国際貢献」を目的としていましたが、実態としては人材確保の側面が強くなっていました。新制度では、この現実を踏まえて人材育成・人材確保を明確に位置づけた制度設計となります。

新制度「育成就労制度」の基本的な仕組み

育成就労制度では、従来の技能実習制度とは異なる明確な制度設計が採用されます。最も重要な変更点は、3年間の育成期間を経て特定技能制度への移行を前提とした連続性のある制度として構築されることです。

これまでの技能実習制度では、1号(1年間)、2号(2年間)、3号(2年間)という段階的な在留資格の更新が必要でしたが、新制度では3年間の育成期間という一貫した枠組みの中で、より体系的な人材育成が可能になります。

特定技能制度との接続については、育成就労を修了した外国人材が、より高度な技能を持つ人材として日本で継続して就労できる道筋が整備されます。これにより、企業にとっては長期的な人材活用戦略を立てやすくなるというメリットがあります。

現行制度の運用状況と移行期間中の対応

現在の技能実習制度は、2023年末時点で約40万人の外国人材が在留しており、その内訳は**団体監理型が98.3%、企業単独型が1.7%**となっています。大部分の企業が監理団体を通じた受け入れを行っているのが実情です。

重要なことは、新制度の施行は2027年4月ですが、現行の技能実習制度は完全に終了するわけではなく、段階的な移行期間が設けられる見込みです。厚生労働省では、移行期間中の運用についても継続的に省令改正を行っており、直近では2025年3月にクリーニング職種の追加、2026年1月にタオル製造職種の追加等が決定されています。

企業が今から準備すべき3つのポイント

1. 受け入れ体制の見直しと強化

新制度では、現在の監理団体に相当する機関の役割や、受け入れ企業のコンプライアンス・支援体制の強化が重視されます。特に、外国人材への日本語教育支援や生活サポート体制の充実が求められるようになります。

現在技能実習生を受け入れている企業は、監理団体との連携を密にし、新制度に対応した支援体制の構築について早期に相談を開始することをお勧めします。

2. 長期的な人材活用計画の策定

育成就労制度と特定技能制度の連続性を活用することで、最大で3年+5年(特定技能1号)=8年間の雇用継続が可能になります。さらに、特定技能2号への移行が可能な職種であれば、より長期的な雇用も視野に入ります。

この機会に、外国人材を含めた人材戦略を根本的に見直し、技能移転だけでなく、企業の中核的な労働力として位置づけた計画を策定することが重要です。

3. 日本語教育支援の充実

新制度では、外国人材の日本語能力向上がより重視される見込みです。特定技能制度への円滑な移行のためには、一定レベルの日本語能力が必要となるためです。

企業としては、業務時間内での日本語学習機会の提供や、外部の日本語教育機関との連携強化など、具体的な支援策を検討する必要があります。

まとめ:変化をチャンスに変える準備を

外国人技能実習制度から育成就労制度への移行は、単なる制度名の変更ではありません。外国人材との長期的なパートナーシップを構築し、企業の持続的な成長を支える人材として活用するための大きな転換点です。

2027年4月の新制度施行まで約2年間ありますが、受け入れ体制の整備や人材戦略の見直しには十分な時間をかける必要があります。今から準備を開始することで、制度変更をビジネス機会として最大限に活用できるでしょう。

制度の詳細が明らかになり次第、具体的な対応策についてもお伝えしてまいります。外国人材の日本語教育支援については、私どもTalk JPNでもサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。