【2024年最新】特定技能ビザの変更点まとめ|人事担当者が押さえるべき5つのポイント
2024年は特定技能ビザにとって大きな転換点
外国人労働者の受け入れを支える「特定技能」制度は、2024年に複数の重要な変更が行われました。人手不足に悩む業界にとっては、採用の選択肢が広がる一方で、人事担当者としては新しいルールへの対応が求められます。本記事では、2024年の主な変更点を整理し、企業が取るべき実務対応についてご紹介します。
対象分野に4分野が新たに追加
2024年の改正で最も大きな変化は、特定技能1号の対象分野が4分野拡大されたことです。従来の12分野に加えて、「自動車運送業」「鉄道」「林業」「木材産業」が新たに対象となりました。
これらの分野はいずれも国内の人手不足が深刻な業界であり、今回の追加により特定技能1号の対象分野は合計16分野となっています。物流業界や建設・木材関連の企業にとっては、外国人材の採用チャネルが新たに開かれたことになります。自社の業界がこれまで特定技能の対象外だった企業も、今後は制度の活用を検討する余地が生まれています。
5年間の受入れ見込数は82万人に再設定
受入れ見込数とは、特定技能制度全体で今後何年間にどの程度の外国人材を受け入れる想定があるかを示す政府の目安です。2024年度からの5年間における受入れ見込数は、82万人に再設定されました。これは前回設定時の約34.5万人から大幅に引き上げられた数字であり、政府として外国人材の受け入れを積極的に推進していく姿勢が明確に表れています。
人事担当者としては、この数字の大きさから今後も特定技能人材の採用競争が激化する可能性を念頭に置き、早めの採用計画立案が重要になります。
既存分野でも業務区分が拡大
新規分野の追加だけでなく、既存の12分野についても業務区分の拡大・整理が行われました。たとえば「工業製品製造業」「造船・舶用工業」「飲食料品製造業」などでは、これまで対象外だった業務が新たに含まれるようになっています。
すでに特定技能人材を受け入れている企業も、自社の業務内容が新たに対象範囲に含まれていないか、改めて確認することをおすすめします。従来は対象外とされていた業務でも、既存の特定技能人材に任せられるようになったケースがあるためです。
「特定活動」の在留期間が4か月から6か月へ
実務面で見落とされがちですが、重要な変更の一つが在留資格の運用変更です。技能実習から特定技能1号へ移行する際などに使われる在留資格「特定活動」の在留期間が、従来の4か月から6か月に延長されました。
これは、特定技能1号への移行準備期間として設けられているもので、試験の再受験や書類準備に時間がかかるケースに対応するための変更です。移行手続きに余裕を持たせたい企業にとっては、スケジュール管理がしやすくなったといえます。
申請書類の様式変更にも注意が必要
2024年4月1日付で特定技能運用要領が一部改正され、申請書類や届出書類の様式にも変更が加えられました。加えて、初めて特定技能人材を受け入れる所属機関(企業)は、業界ごとに設置されている「協議会」の構成員であることを証明する書類を、申請時に提出する運用となっています。
協議会とは、各分野における受入れ機関同士の情報共有や適正な運用を目的とした組織で、多くの分野で加入が義務付けられています。初めて特定技能人材を採用する企業は、協議会への加入手続きを申請前に済ませておく必要がある点に注意しましょう。
人事担当者が今すぐ取るべき3つの対応
最後に、2024年の変更を踏まえて人事担当者が実施すべき対応を整理します。
第一に、自社の業界が新規4分野または既存分野の拡大業務に該当するかを確認することです。第二に、初めて特定技能人材を受け入れる場合は、協議会への加入状況を早めにチェックしておくことです。第三に、最新の申請書類様式を法務省や出入国在留管理庁の公式サイトで確認し、古い様式での提出ミスを防ぐことです。
制度は今後も継続的に見直される可能性があるため、定期的に最新情報を確認する体制を社内に整えておくことが望ましいでしょう。
まとめ
2024年の特定技能ビザ改正は、対象分野の拡大と受入れ見込数の大幅な増加という、外国人材の受け入れを後押しする方向性が鮮明になった年でした。一方で、申請書類の様式変更や協議会加入の確認など、実務上の細かな対応も求められています。制度を正しく理解し、自社の採用戦略に活かしていくことが、今後の人材確保において重要なポイントとなります。