【2024年最新】特定技能ビザの変更点まとめ|対象分野16分野への拡大と人事担当者が押さえるべき実務対応
2024年は特定技能制度にとって大きな転換点
外国人材の受入れを検討・実施している企業の人事担当者にとって、2024年は特定技能制度の大きな転換点となりました。対象分野の拡大をはじめ、受入れ見込数の再設定、申請実務の見直しなど、複数の変更が同時に行われています。本記事では、2024年3月29日の閣議決定を基礎とした主な変更点を整理し、企業として押さえておくべき実務対応をご紹介します。
対象分野が12分野から16分野へ拡大
最も大きな変化は、特定技能の対象分野が12分野から16分野へ拡大されたことです。新たに追加されたのは、以下の4分野です。
- 自動車運送業
- 鉄道
- 林業
- 木材産業
特に物流業界や鉄道業界での人材不足は深刻化しており、これまで特定技能の対象外だった業種にも外国人材の受入れ道が開かれた形です。自社の業種がこれまで対象外だった場合でも、2024年の改正により新たに受入れが可能になっているケースがありますので、改めて自社が該当する分野かどうかを確認することをおすすめします。
既存分野でも業務区分の再編が実施
新分野の追加だけでなく、既存分野においても業務区分の見直しが行われました。具体的には、工業製品製造業分野、造船・舶用工業分野、飲食料品製造業分野において、新しい業務区分の追加や再編が実施されています。
業務区分とは、特定技能外国人が従事できる具体的な業務の範囲を定めたものです。すでにこれらの分野で外国人材を受け入れている企業も、担当させられる業務の範囲が変わっている可能性があるため、最新の運用要領を確認しておく必要があります。
受入れ見込数は5年間で82万人に再設定
2024年度から2028年度までの5年間における特定技能外国人の受入れ見込数は、82万人へと再設定されました。これは分野拡大や国内の人材不足の状況を踏まえた数字であり、政府として外国人材の受入れをさらに拡大していく方針が明確に示されたものと言えます。
人事担当者としては、この見込数の拡大を「今後も特定技能人材の採用競争が激化する」というシグナルとして捉え、早めの採用計画・受入れ体制の整備を進めることが重要です。
運用要領の改正と申請書類の様式変更
2024年4月1日付で運用要領が一部改正され、申請書類や届出書類の様式にも変更がありました。特定技能外国人の受入れにあたっては、在留資格認定証明書交付申請や各種届出の際に定められた様式を用いる必要があります。古い様式のまま提出すると、受理されない、または差し戻しとなる可能性がありますので、申請前には必ず最新版の様式を出入国在留管理庁のウェブサイトで確認しましょう。
初めての受入れには分野別協議会の書類提出が必須に
実務上、特に注意が必要なのが、2024年6月15日以降の変更です。初めて特定技能外国人を受け入れる所属機関(受入れ企業)は、申請時に分野別協議会の構成員であることを示す書類の提出が必要になりました。
分野別協議会とは、各分野の受入れ機関や関係省庁などで構成される組織で、制度の適正な運用を目的としています。これまでは受入れ後一定期間内の加入で足りるケースもありましたが、初めて受入れを行う企業は、申請前に協議会への加入手続きを済ませておく必要がある点に注意してください。加入手続きには一定の時間を要する場合もあるため、採用スケジュールに余裕を持って準備することをおすすめします。
在留期間に関する注意点
なお、制度案内においては在留期間や更新回数についての規定も示されています。特定技能外国人の在留管理は個々の在留資格認定証明書の内容によって異なる場合があるため、実際の在留期間や更新の可否については、個別の案件ごとに出入国在留管理庁や行政書士などの専門家に確認することを強くおすすめします。
企業が今すぐ取り組むべき実務対応
最後に、2024年の改正を踏まえて企業が取り組むべき対応を整理します。
- 自社の業種が新たに対象分野となっていないか確認する
- 既存分野で受け入れている場合は、業務区分の再編内容を確認する
- 申請・届出書類は必ず最新様式を使用する
- 初めて受入れを行う場合は、分野別協議会への加入手続きを早めに進める
- 在留期間・更新の可否は個別案件ごとに専門家へ確認する
特定技能制度は毎年のように運用が見直されており、情報のアップデートが欠かせません。人事担当者としては、定期的に出入国在留管理庁の公表情報をチェックする体制を社内に整えておくことが、トラブルのない外国人材受入れにつながります。