制度改正

【2024年最新】特定技能ビザの重要な変更点と企業が知っておくべき実務対応

2026/5/28
#特定技能ビザ#制度変更#外国人雇用#人事実務
2024年3月に特定技能ビザの対象分野が12分野から16分野へ大幅拡大され、受入れ見込数も82万人に倍増しました。定期面談の対面実施義務化など、企業の実務に直結する変更点を詳しく解説します。

2024年の特定技能ビザ制度変更の全体像

2024年は特定技能ビザ制度にとって大きな転換点となりました。政府の外国人労働力受け入れに対する姿勢が積極的になり、制度の大幅な拡充が実施されています。企業の人事担当者の皆様にとって、これらの変更は新たな採用機会を意味する一方で、実務対応の見直しも必要となります。

対象分野の大幅拡大:12分野から16分野へ

2024年3月29日の閣議決定により、特定技能1号の対象分野が12分野から16分野へ拡大されました。新たに追加された4分野は以下の通りです。

  • 自動車運送業
  • 鉄道
  • 林業
  • 木材産業

従来の12分野(介護、ビルクリーニング、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業)に加えて、これらの分野でも特定技能外国人の雇用が可能になりました。

特に自動車運送業や鉄道分野の追加は、深刻な人手不足に直面している物流・交通インフラ業界にとって朗報といえるでしょう。

受入れ見込数の大幅増加:約2.4倍の拡大

制度変更のもう一つの大きなポイントは、受入れ見込数の大幅な見直しです。1号特定技能外国人の向こう5年間の受入れ見込数が、従来の約34.5万人から82万人へと約2.4倍に拡大されました。

この数字は、政府が外国人労働力への依存度を高める方針を明確に示しており、企業にとってはより多くの優秀な外国人材を確保できる可能性が高まったことを意味します。

定期面談の対面実施義務化

実務面での重要な変更として、2024年1月1日から定期面談の対面実施が原則となりました。特定技能外国人への支援として実施する3か月に1回の定期面談は、これまでオンラインでの実施も認められていましたが、今後は原則として対面で行う必要があります。

この変更により、企業や登録支援機関は以下の点に注意が必要です:

  • 面談場所の確保
  • 交通費などのコスト増加
  • スケジュール調整の複雑化
  • 感染症対策などの安全配慮

ただし、やむを得ない事情がある場合のオンライン面談については、事前に出入国在留管理局への相談・承認を得ることで例外的に認められる可能性があります。

在留期間に関する確認事項

在留期間については大きな変更はありません。特定技能1号は引き続き通算5年までで、在留期間は1年・6か月・4か月のいずれかです。特定技能2号については、在留期間の上限がない点も従来通りです。

ただし、2号への移行要件や手続きについては、分野ごとに詳細が整備されていく予定ですので、該当する分野の最新情報を定期的に確認することが重要です。

2025年4月施行予定の追加変更事項

2024年の改正の延長線上にある変更として、2025年4月1日から新たな申請ルールが施行される予定です。特に注目すべきは、初めて特定技能外国人を受け入れる場合や、特定の申請において「協力確認書の提出」が必要になることです。

これは企業の受入れ体制や支援体制の適切性を事前に確認するための措置であり、申請準備により多くの時間を要する可能性があります。

企業が今すぐ取るべき実務対応

1. 対象分野の確認と採用計画の見直し

新たに追加された4分野に該当する企業は、特定技能外国人の採用を検討してみてください。既存の分野でも受入れ枠の拡大により、採用機会が増加している可能性があります。

2. 定期面談体制の整備

対面面談の実施に向けて、面談場所の確保やスケジュール管理体制の見直しを行いましょう。登録支援機関に委託している場合も、コストや実施方法について再確認が必要です。

3. 2025年施行の新ルールへの準備

協力確認書の準備など、新たな申請要件についての情報収集を開始し、必要に応じて行政書士などの専門家との連携体制を整えておくことをお勧めします。

まとめ

2024年の特定技能ビザ制度の変更は、企業にとって大きなチャンスをもたらす一方で、より丁寧な支援体制の構築が求められています。特に定期面談の対面実施義務化は、日常的な運用に直接影響する重要な変更です。

制度の詳細は各分野の所管省庁や出入国在留管理局から随時発表されますので、最新情報の収集を怠らず、適切な受入れ体制を整備していくことが、優秀な外国人材の確保と定着につながるでしょう。